しみ抜き

きものの汚れを丸刷毛で一枚一枚落とします。

丸洗い・しみ抜きとは

丸洗い・しみ抜きとは、丸刷毛と揮発性の溶剤を使い、きものを解かずに汚れを落とすことです。
全体的に汚れを落とすことを丸洗い、特に汚れている部分を重点的に綺麗にすることをしみ抜き、黄変や色抜けを直すことを地直しと言います。
丸洗いはお店によって、京洗い、生洗いなどと呼ぶ場合もあります。
だるまやの丸洗い・しみ抜きの料金は、丸洗いと軽微なしみ抜きを含んでいます。
着てすぐの汚れは基本料金内で落ちる場合が多いですが、時間が経ったしみなどを追加料金がかかってもなるべ落としたい場合は、ご依頼時にお伝えください。

丸洗い・しみ抜きの手順

汗抜きについて

最近きもののお手入れをお請けするお店の料金表に「汗抜き」という言葉があるのが一般的になりました。
お客様から汗抜きの値段を聞かれることが時々ありますが、だるまやとしては、汗抜きは、しみ抜きの中の一作業という位置づけです。
しみや汚れの原因が、例えばドレッシングをこぼしてしまったり、雨の日に泥跳ねしてしまったり、暑い日に汗をかいたりと、いろいろあります。
その原因によってしみ抜きの溶剤や作業内容が多少変わりますが、それは作業をする職人の考えることであって、汗だけを切り出して料金表を作るのは不自然だと思うからです。

時間が経っていたり、ひどいしみを落とすのが大変なように、汗じみも広範囲に渡れば作業が大変ですし、ちょっと汗かいた程度ならそれほど大変でもないです。
ただ、汗じみは、実は、丸洗い・しみ抜きと相性が悪いので、よっぽどひどい場合は洗い張りをお勧めする場合があります。

それほどひどくない汗じみであれば、料金表の金額の範囲内で作業できる場合が多いです。

お客様にお願いしたいこと

畳紙が原因のしみについて動画で解説!

丸洗い・しみ抜きに関するよくある質問

A.できることはできるのですが、絞りが平らになってしまいます。
それでも良ければ可能です。
A.塩瀬や博多など、一部の帯は洗い張りや丸洗い・しみ抜きができるものもありますが、基本的に帯はよっぽど目立つしみがなければ洗わない方が良いです。
A.可能です。
洗い張りの場合は、2000円プラスになります。
A.状態によります。
表面に白っぽくついている状態なら、丸洗い・しみ抜きで落ちる可能性が高いです。
あまりにも範囲が広い場合は洗い張りしてしまった方が良いです。
黄色から茶色く変色してしまっている場合は、丸洗い・しみ抜きでも落ちない場合が多いです。

丸洗い・しみ抜きにかかる期間

丸洗い・しみ抜きには通常1ヶ月ほどいただいています。
着る予定が決まっている場合は、急ぎで仕上げることもできますので、遠慮無くご相談ください。

丸洗いとしみ抜きの料金

丸洗いをして、共衿、袖口、裾など通常着て汚れる場所をしみ抜きした場合の料金です。
汚れの範囲や落ちにくさによって変わりますので、あくまで目安とお考えください。

きものの種類 通常料金(税込) 感謝祭料金(税込)
小紋、無地、紬 ¥12,000 ¥6,000
訪問着、喪服 ¥12,000 ¥6,000
振袖 ¥14,000 ¥7,000
留袖 ¥16,000 ¥8,000
羽織、道行、道中着 ¥12,000 ¥6,000
雨ゴート ¥12,000 ¥6,000
長襦袢 ¥8,000 ¥4,000
振袖用長襦袢 ¥10,000 ¥5,000
お急ぎ(15営業日〜30営業日以内) ¥2,000増し ¥2,000増し

丸洗い・しみ抜きの注意点

しみ抜きの限界

しみ抜きはどんなしみでも落とせる、というわけではありません。
時間が経ったしみや、染料などでついたしみは落ちない場合があります。


料金について

丸洗い・しみ抜きの料金には、通常着て汚れる範囲のしみ抜き(共衿、袖口、など)を含んでいます。
落ちにくいしみや、年数が経った変色などを落とす場合、別途見積もりとなります。


利用規約

保管期間

保管期間は、ご依頼日から1年間とします。


賠償金額の上限

当店が提供するサービスによりお客様に損害を与え、再加工によっても解決できない場合、当店がお客様へ賠償する金額の上限は当該サービスの利用料金を上限とします。
例:当店の仕事に問題があり、他店のサービスを受けた場合、当店が賠償する金額の上限はお客様から当サービスで受け取った金額を上限とします。
ただし、当店に重大な瑕疵があった場合は、これに該当しません。


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